イギリスのケンブリッジ大学大学院で犯罪学を学ばれた
立正大学(東京都)教授の小宮信夫氏へのインタビュー記事を読みました。
犯罪から身を守るポイントの紹介がありました。
小宮氏は「子供への犯罪を未然に防ぐには、どういう場所が危険なのかを先に教えておくこと」だ
と提案されています。
「あやしい人に注意しましょう」と言われることや、聴くことがあったと思いますが
判断能力が低い子供を狙って、だまして連れ去ろうとするケースもあるため、人に注意するよりは
そのような事件が起こるような場所があるということを、子供に教える必要性があるということです。
犯人にとって都合がよい場所=子供にとって危険な場所とは
「入りやすく、見えにくい」場所だそうです。
・大通りにつながる細い路地は、すぐに入れて、遠くににげるのも簡単なため、危険な場所。
・歩道橋の上、マンションの高層階の廊下なども「見えにくい」場所。
・通学路、ガードレールがとぎれた場所は連れ去りやすいく、ねらわれやすい場所。
・周りの見通しが良くても、周囲に家がない所は人目につきにくく、むしろ見えにくい場所。防犯ブザーの音も聞こえないくらい民家が遠くにあるような場所。
⇒LINE NEWS 朝日こども新聞「気をつけて 入りやすく、みえにくい場所」より
犯罪が起きやすいのは
犯人が逃げやすく、犯行を第三者に見つけられにくい様な場所ということです。
年少者を狙った犯罪(強制わいせつ・公然わいせつ)の犯行場所事件数(法務省2006)によると
発生率のトップ3
路上・・・41%
住宅敷地内・・・26%
公園・・・11%
犯行曜日、犯行時間帯別の事件数としては、
平日が多く、下校時がやはり多いそうです。
学校から習い事までの道のりや、家までの帰路など
また、公園や通学路などで目をつけ、第三者がいなくなる場所まで後をつけて犯行に及ぶため
自宅直前が危険でもあるとのこと。
理由としては、友達とも別れ一人になった状態かつ、道が細くなり第三者がいなくなる状況が生まれやすいからだそう。。。
参考文献:[性犯罪の行動科学-発生と再発の抑止に向けた学際的アプローチ]
これは、子供に限ったことでなく
帰宅時に後をつけられて自宅玄関に入ろうとした瞬間、押し入られ自宅で性暴力被害に遭うケースがあるのです。
都心で暮らしていた時、アパート前に自転車を置こうとしたところ2人の警察官に呼び止められたことがありました。
近くで、帰宅途中の女性が後つけられて、自宅で暴行の被害に遭った事件が発生しているので、家の前まで送ると申し出をされたので「一人暮らしでなく、ルームシェアをしているので、大丈夫ですよと本当にすぐそこなので。」と丁重にお断りしましたが、
「いやそれでも、何かあったら私たちも気分が悪いから」とおっしゃり、
エントランスの中までエスコートされ、私がエレベーターに乗るところまで見届けてくれた事があります。
帰宅時、子供だけでなく、大人も気を付ける必要があるのです。
犯人が犯行しやすいと考えるポイントは
「ターゲットに近づきやすく、逃走しやすい場所」
・公園のトイレ・団地の通路、公園の園路。
・幹線道路に近い、抜け道または近道として利用されるような道路に面している環境。
・コンビニやショッピングセンター。
一人になった瞬間、車に連れ込むことや
人目に付きにくい場所:エレベーター・階段・駐輪場・公園の生い茂った植栽の影・公衆トイレで
犯行に及ぶことを画策している加害者がいることを想定して、気を引き締めて行動をすることが必要なのです。
ひとことで言うと、犯罪者の視点を考えて行動をすることが防犯につながるということです。
人を疑うよりは、環境・状況を分かって、対策を講じること。
たしかに有効だと感じました。
<万事すべてのことについて前もって準備し、備えてやる人>は、
死も、災いも、事故も、さまざまな苦痛も避けられるようになります。キリスト教福音宣教会-摂理 チョンミョンソク牧師による主日の説教より抜粋